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千里中央再開発は本当に「成長する再開発」なのか【第5弾】

―― 私たちが“実質的縮小型再開発”と感じる理由 ――

私たちは現在の計画を拝見し、
このままでは「実質的に縮小型再開発になりかねないのではないか」という懸念を抱くようになりました。

行政資料では、再開発後の延床面積は約10万㎡規模と示されています。
一見すると、現在の約6万5千㎡から拡大するため、「規模拡大型の再開発」に見えるかもしれません。

数字上は拡大型に見えますが、都市の競争環境と商業実態を踏まえると、
私たちは「実質的縮小型再開発」になりかねないと考えています。

再開発の一次情報はこちら。

一次情報まとめ|北千里・千里中央再開発

20年前水準に戻るだけの再開発

セルシーや千里阪急が誕生したのは約50年前。
当時は大型商業施設そのものが非常に珍しく、千里中央は北摂を象徴する都市拠点でした。

しかし現在では、

・イオンモール
・大型アウトレット
・広域型複合商業施設

が全国各地に整備され、
延床10万㎡規模の施設は、もはや特別な存在ではありません。

実際、箕面萱野のキューズモールでは、すでに20年前に同規模の施設が実現しています。

つまり、千里中央が延床10万㎡にとどまるということは、
都市として20年前の水準に戻る再開発であり、
時代基準で見れば、実質的に後退と受け取られかねない再開発です。

同規模施設の現実

さらに、箕面キューズモールですら、常に安定した賑わいを維持できているとは言えません。

その規模でさえ苦戦している中で、
同規模の再開発によって、千里中央が再び北摂の中心としての賑わいを取り戻せるのか。
私たちは、そこに大きな疑問を感じています。

箕面萱野の箕面キューズモールは
延床10万㎡なのに商業賃貸面積が43,000㎡にとどまり、規模の印象に比べて商業的な厚みは限定的でした。

延床面積は都市開発や商業施設の規模を語る際によく使われますが、
私たちは、延床面積ではなく賃貸面積こそが重要だと考えています。
なぜでしょうか?
それは、延床面積が駐車場や通路など商業に直接関係しない面積を含むのに対し、
賃貸面積はテナントに貸し出す商業部分のみを示す指標だからです。

千里中央が実質縮小型再開発であることについての記事はこちら。

千里中央再開発は実質的に縮小再開発なのか──未来の街づくりから考える

千里中央は「通過点化」している

千里中央は現在、北千里と同様に「通過点化」しつつあります。
これは、駅前商業施設を利用せず、
通勤・通学・乗換のためだけに利用される場所になりつつあるという意味です。

駅前の人の流れを見ても、昔に比べて通過点化していると感じることは結構あります。

これは単に箕面萱野に客を取られたという短期的な競争ではなく、
都市の役割そのものが変質しているという構造的な問題です。

しかも、今後7年に及ぶ解体・建設期間が想定されています。

この期間に通過点化がさらに進行すれば、
完成後に施設を整えても、失われた賑わいを取り戻すことは極めて困難になります。

延床面積ではなく「賃貸面積」で議論すべき

私たちは、再開発の規模は延床面積ではなく、
実際に都市機能として使える賃貸面積で評価すべきだと考えています。

延床面積には、

・通路
・階段
・エレベーター
・設備スペース
・駐車場

など、商業価値を直接生まない面積が多く含まれます。

そのため「延床10万㎡」という数字だけでは、
都市の実力はまったく見えてきません。

もし延床10万㎡のままであっても、賃貸面積8万㎡級が確保されるなら、
それはエキスポシティを超える商業規模となり、千里中央の未来に大きな希望が持てます。

ただし、旧セルシーは実質延床約45,000㎡に対し、賃貸面積は約20,000㎡と半分以下であり、
縮小型再開発になるのでは?という懸念は残ります。

しかし、そうした内訳に関する情報は、現時点では行政から十分に示されていません。
おそらく延床のざっくりとした数字だけ見せておいて細部はまだ検討中なのかもしれません。

東街区こそが千里中央の顔

東街区は、千里中央の中核であり、広域商業拠点としての顔となる場所です。

私たちは、

👉 東街区において、賃貸面積10万㎡規模(最低でも7~8万㎡級)の商業機能を確保すること

を一つの目安として、検討していただきたいと考えています。

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これは確定数値を要求するものではなく、
縮小型再開発に陥らないための「検討目安」として提示しています。

これでようやく、

・西宮ガーデンズ
・エキスポシティ
・箕面キューズモール

と並ぶ北摂中核都市としての競争ラインに立てる水準になります。

これは「大きさを誇るため」ではなく、
縮小型再開発に陥らないための最低条件だと考えています。

中層都市型商業施設という選択

千里中央は、郊外型平面モールではなく、
都市型中層複合施設として再生すべき立地です。

東街区を8〜9階建て程度の中層構成とすることで、

・商業
・飲食
・文化・学術交流
・エンターテインメント
・展望性・滞在性

を縦方向に積み重ねた、
「歩いて楽しい、滞在したくなる都市空間」が実現できます。

単なる買い物の場ではなく、

・目的を持って訪れる街
・自然に回遊する街
・長時間滞在できる街

へと進化させることができます。

スカイデッキは都市装置である

中層都市構造において、
東街区と西街区を結ぶスカイデッキは単なる通路ではありません。

・雨天でも快適
・高齢者・ベビーカーにも優しい
・心理的距離を縮める
・回遊動線を生む

都市を一体化させる重要な「都市装置」です。

象徴的な景観として設計すれば、
千里中央の記憶に残る風景にもなります。

西街区・南街区の将来像が見えない不安

現在、市民には

・西街区の役割
・南街区の将来像
・街全体の成長ストーリー

が十分に共有されていません。

そのため、

「東街区だけで終わるのではないか」
「街全体像が描けない」

という不安が広がっています。

数字の確定ではなく、
方向性の共有だけでも、市民に示していただきたいと考えます。

千里中央は「面」で再生すべき街

千里中央再開発は、
単一街区の建替えではなく、
東・西・南の三街区が一体となって完成する都市再生です。

だからこそ、

・規模
・高さ
・回遊性
・連携性
・拡張性

を総合的に描いた構想が必要です。

私たちは反対ではありません。

私たちは、再開発に反対しているのではありません。

千里中央が、

・北摂の中核都市として
・誇りを持てる街として
・次世代に引き継げる街として

生き続けてほしいと願っているだけです。

だからこそ、

「このままでは縮小型再開発になってしまうのではないか」

という危機感を、今の段階で共有したいのです。

市民とともに描く未来へ

東街区の規模感
中層化の意義
スカイデッキによる回遊性
西街区・南街区の将来像

これらについて、市民が理解し、納得できる形で、
丁寧に説明し、共に議論していただくことを強く願っています。

千里中央は、まだ取り戻せます。
しかし、今この段階で判断を誤れば、
本当に「取り戻せない街」になってしまう可能性があります。

この記事を書いた人
Kawauchi(北千里在住/地域清掃ボランティア20年以上)

千里ニュータウンの未来を守る会
Senri Future Design(SFD)代表

北千里で生まれ育ち、現在も家族とともに北千里で暮らしています。
地元の再開発が住民の生活や未来世代のために望ましい形になることを願い、
独自調査・行政への問い合わせ・議員への要望などを通じて情報収集・分析を行っています。

数学科大学院修了(理学修士)。
論理と数字を根拠にした客観的視点で、北千里・千里中央再開発について発信中。

地域の未来に関心を持つ方々と、正しい情報に基づいて
より良い街づくりを考えるプラットフォームを目指しています。

🏛 今村議員からの回答
再開発の方向性がわかる貴重なご意見です。
👉

【一次情報】千里中央 再開発 東街区の商業賃貸面積について 今村正議員回答

署名のご案内
千里中央再開発は、現在の計画では
実質的に縮小型再開発となる可能性があります。

私たちは反対や中止を求めるものではなく、
北摂の中核都市にふさわしい規模と将来像について、
市民が納得できる規模・将来像・完成イメージの説明と再検討を求めて
署名を行っています。

👉 https://voice.charity/events/11089

プロフィールはこちら。

運営者プロフィール|北千里・千里中央再開発レポート

千里ニュータウンの未来を守る会(SFD)
※本会は、筆者個人が代表を務める任意の市民活動です。
私たちは、この街の未来のために活動しています。
共感いただける方は、ぜひ一緒に声を届けてください。

※本件については、現在 議員の方々とも情報共有しながら
千里ニュータウンの将来のための提案を進めています。

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