北千里駅前再開発の縮小案について、
見直しを求める市民署名が50人を超えました。
この数字は、特定の団体による動員ではなく、
再開発内容に不安や疑問を感じた市民一人ひとりの自発的な意思表示として集まったものです。
正直に言えば、50人という数字は、
大規模な再開発問題の中では決して多いとは言えないかもしれません。
それでも私は、この50人という数字に、
とても大きな意味を感じています。
なぜなら、
・再開発計画の内容をきちんと調べ
・署名という行動まで踏み出し
・実名で意思表示をしてくださった方が50人以上いる
という事実は、
「北千里駅前再開発に対する不安が、確実に存在している」ことの証明だからです。
一人ひとりが内容を確認し、実名で署名する――
その行動の積み重ねが、50という数字になりました。
市民の声と計画案のギャップ
現在の北千里駅前再開発計画では、
現状 約6万㎡
(商業+駐車場)
から
駐車場を含めて 約4万5千㎡
へと、実質的に規模が縮小される案が進められています。
しかし意見交換会などでは、
・生活が完結できる商業規模を残してほしい
・北千里の将来を見据えた計画にしてほしい
といった声が多く出ています。
この「市民の声」と「計画案」との間にあるギャップこそが、
今回の署名活動の出発点です。
市民だけでなく、議会でも問題意識は共有されています
この再開発計画については、
吹田市議会の後藤議員からも、
・市民意見と計画案の間にギャップがあること
・縮小に至った経緯や理由の説明が十分でないこと
・丁寧な再検討が必要であること
といった問題意識が示されています。
つまり、
この署名は「一部市民の感情論」ではなく、
議会の場でも共有されている課題意識と同じ方向を向いた声なのです。
重要なのは、
これが「署名を集める側の主張」と同じ方向を向いているという点です。
つまり、
市民の声
と
議会での問題意識
は、偶然ではなく、同じ構造的な課題を見ているのです。
この再開発は、
「市民が誤解している」のではなく、
「計画の説明と合意形成のプロセスに課題が残っている」
そのことが、議会の立場からも示されています。
成功モデルとの比較という視点
関西の大型商業施設について調べていると、興味深いことがわかってきました。
実は北千里とよく似た条件を持つ再開発の成功例として、
京都・桂川駅前の再開発があります。
桂川も、
・駅前に大規模マンションが建設
・周辺に強い商業競合が存在
・駅前再開発としての成否が問われる立地
という点で、北千里と非常に近い条件を持っています。
その桂川では、
駅前に十分な規模の商業施設を整備することで、
「住宅 × 商業 × 駅前」
の好循環モデルを確立し、
現在も高い利便性と集客力を維持しています。
「住宅を建てれば人が集まる」
ではなく、
「商業と一体でなければ街は機能しない」
という考え方をベースに再開発が進められました。
結果として、
・居住者の利便性
・来街者の集客力
・駅前の回遊性
すべてを同時に成立させるモデルが形成されています。
一方、北千里では、
現計画のままでは商業規模が大きく縮小する可能性があります。
行政からは、陳腐化リスクや空きテナントリスクが理由として挙げられています。
しかし、意見交換会で市民の声を集めた意味や、将来の街の活性化を考えた場合、
この縮小案だけで十分かどうかは再検討の余地があります。
同じような条件を持つ駅前再開発で、
・なぜ桂川は成功モデルになり
・なぜ北千里は縮小型で進められるのか
この違いは、
きちんと検証されるべきではないでしょうか。
私たちは、桂川を「真似しろ」と言っているのではありません。
成功モデルから学ぶべき点は学び、
北千里に合った形で再検討してほしい。
それは、北千里の価値を信じているからこそ求めていることです。
北千里もまた、本来はそれだけのポテンシャルを持った街だと考えています。
さらに重要なのは、千里ニュータウンの歴史的背景です。
新千里東町などはモデル地区として都市計画の手本となり、
全国の都市開発にも影響を与えてきました。
その歴史を受け継ぐ北千里や千里中央は、決して失敗できない街です。
もし今回の再開発が縮小や陳腐化のリスクに押され、中途半端な形で終われば、
全国的に「オールドタウン化」と見なされ、千里ニュータウンの評価にも影響しかねません。
私たちは、成功モデルから学びながら、
北千里に合った再開発を慎重に進めることを求めています。
これまでの経緯について
本署名に至るまでの経緯や、
再開発計画の詳細、住民意見の整理については、
以下の記事で継続的に整理してきました。
👉 北千里駅前再開発の背景と問題点まとめ(リンク集)
第1弾
第2弾
北千里駅前再開発は縮小でいいのか? ― 意見交換会多数意見と行政回答の乖離(第2弾)
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第3弾
第4弾
今回の署名は、
それらの記事で積み重ねてきた問題意識を、
「数字」という形で可視化する取り組みでもあります。
50人はゴールではなく、スタート
今回の50人突破は、決してゴールではありません。
むしろ、
「同じように不安を感じている人は、
まだ表に出ていないだけで、もっといる」
ということを示すスタート地点だと思っています。
だからこそ、
この活動を止めず、数字として市民の意思を積み重ねていくことが重要だと考えています。
声を数字にしなければ、存在しないことにされてしまう
再開発は、一度決まってしまえば、
数十年単位で変更が難しい計画です。
「反対の声があった」と記録に残らなければ、
将来世代から見れば、
「誰も問題にしなかった計画」
として扱われてしまいます。
だからこそ、
賛成・反対以前に、
「この計画について、きちんと説明を受けたい」
「縮小ありきではなく、再検討してほしい」
という意思を、数字として残すことが必要だと考えています。
これからも、静かに、しかし確実に
私たちは、対立を望んでいるわけではありません。
ただ、
・なぜ縮小が必要なのか
・他の選択肢は本当に検討されたのか
・将来世代にとって最善の形なのか
これを市民が納得できる形で説明し、
必要であれば再検討してほしい。
そのための署名です。
そのために、
これからも一人ひとりの声を大切に積み重ねていきます。
署名のお願い
北千里駅前再開発は、
この街に長く影響を与える重要な計画です。
「自分一人くらい…」ではなく、
「自分もその一人になる」ことで、
初めて数字は意味を持ちます。
もし少しでも、
・不安を感じている
・疑問を持っている
・きちんと説明を受けたい
と思われた方は、ぜひ署名にご協力ください。
「もう決まったこと」ではなく、
「今だからこそ声を残す」ことに意味があります。
署名は、反対運動ではありません。
「きちんと考えたい」という意思表示です。
あなたの一筆が、
北千里の未来を考える大切な記録になります。
署名はこちら
https://voice.charity/events/10198
※署名は実名で集めていますが、
個人情報は署名提出以外の目的では使用しません。
本日21時には、千里中央駅前再開発に関する行政回答の記事も公開予定です。
同じ千里ニュータウンの再開発として、ぜひあわせてご覧ください。
この記事を書いた人
Kawauchi(北千里在住/地域清掃ボランティア20年以上)
千里ニュータウンの未来を守る会
Senri Future Design(SFD)代表
私はこれまで、
地域清掃活動を通じて北千里の街を見続けてきました。
その立場から見ても、
今回の再開発計画は「もう一度立ち止まって考える価値がある」と強く感じています。
対立ではなく、
より良い形で未来に残せる再開発にするために、
市民の声を丁寧に届けていきたいと考えています。
私は北千里で生まれ育ち、現在も家族とともに北千里で暮らしています。
地元の再開発が住民の生活や未来世代のために望ましい形になることを願い、
独自調査・行政への問い合わせ・議員への要望などを通じて情報収集・分析を行っています。
主な経歴
数学科大学院修了(理学修士)。
論理と数字を根拠にした客観的視点で、北千里・千里中央再開発について発信中。
地域の未来に関心を持つ方々と、正しい情報に基づいて
より良い街づくりを考えるプラットフォームを目指しています。
プロフィールはこちら。
千里ニュータウンの未来を守る会(SFD)
※本会は、筆者個人が代表を務める任意の市民活動です。
私たちは、この街の未来のために活動しています。
共感いただけた方は、ぜひ一緒に声を届けてください。
